食べものを口まで運び、口に入れ、咀嚼し、飲み込み、胃まで送り込む一連の食事行動。この働きのことを「摂食嚥下」といいます。私たちが、普段、何気なく行っている行為ですが、高齢者になって口、舌、のどなど食べることにまつわる器官の機能が衰えてくると、この行動にもいろいろ問題が起きてきます。それが摂食嚥下障害です。
たとえば、舌の力が弱くなり、その動きが鈍ることで食べものが口に残ったり、飲み込む力の衰えにより、食べものがのどに残ったりします。また、食べたものが飲み込みにくくなり、気管に入ってむせてしまうといったことも、嚥下機能の低下のひとつです。こうしたことから食事が取りづらくなり、栄養が偏ったり脱水を起こしたりしてきます。すると、誤嚥性肺炎が起きるばかりでなく、食べものがのどに詰まって窒息する危険性も…!
そして、誤嚥とは、食べたものがスムーズにのどから食道に入らず、誤って器官に入ってしまうことです。その誤嚥が原因で、窒息や「誤嚥性肺炎」を引き起こす可能性があり、特に高齢者に重症化することもあるので注意が必要です。
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